三 合格できる勉強法を獲る

英検、行政書士、宅建が楽に合格できてしまったためにか、司法書士試験は、その何十倍も難しい試験のように感じられます。行政書士試験や英検は大学の学部の定期試験の準備程度で合格して、宅建は、その勢いで合格してしまい、司法書士試験の勉強を始めた当初、それまでのように、「方策」が思いつきませんでした。

とりあえず、古本屋で、合格書や入門書を買い込みまして、とりあえず廉価な法律学校の夜間の司法書士試験講座を受講しましたが、ある講師からは、他校のパンフレットを片手にして、「ここに居ては、合格できない」と言われる始末でした。それでも、宅建や管理業務主任者試験の合格体験記を書きながら,その学校のその講座を修了し、修了証を、偶々寄稿していた雑誌の顧問のような存在の司法書士の先生から代表して頂くという奇縁がありました。もともと、学校の近くに住む孫に会えるという不純な動機からでしたので身が入らず終わってしまいました。それから十年もの長い間、実母や義父・義母の介護にかまけて試験の勉強を忘れていました。

そんな時、私の書いた連載に刺激され、司法書士に挑戦し、合格できたという方と出会いました。その方から、合格に到れる勉強法を獲ることができるかが、決め手であると教えられたのです。

二 当日の試験の日程など実際を知る

行政書士試験はもちろん、宅建士やマンション管理士、管理業務者主任者試験、英検準1級などは午後から行われます。受けた試験は、なんとなく内容を捉えて試験に臨んで合格できたのですが、司法書士試験は、午前と午後の部との1日日程で、そのうえ、合格基準が高く、難関テストです。第1関門の午前の部の択一試験でさえ、1問を3分そこそこで解答し、しかも、8割近く正答しなければならないのです。

行政書士試験は大体6割、宅建士は大体7割の正答率で合格でき、逆に言えば、4割、3割も間違えても合格できるのです。実際、私の場合でも、行政書士試験当日、地元行事の出席のため少々遅刻し、そのうえ、4問やり残しても合格できました。宅建では、権利関係(民法)を1問間違えただけで済ませられて、他の分野がボロボロでも、合格していました。管理業務主任者試験では、区分所有法と簿記の仕訳問題を完璧に答えられたたおかげで合格できたのでした。そういう意味で、過去問を解き、合格への戦略を立てることは大切なことです。限られた時間内に合格に至れる力に到達できているかどうかが重要なのです。

一  試験内容を知る

行政書士試験の受験勉強は、その年の3月下旬から、週1の割合で、司法試験受験経験のある方の手ほどきで学部のテキストに使われる内田貴「民法ⅠⅡ」から始めました。(その2年ほど前に、ひと夏の1週間の体験として、父母会の役員として関わった中央大学の通信教育部の夏季講習で「憲法」と「刑法」を受講し、A評価を受けるという先行経験があります。佐藤幸治の「憲法」、団藤「刑法総論」を読みました。)

行政書士試験の過去問は一切やらず、その代わり、法学検定試験3級行政法コースと実務法務試験3級を受け,法学書院「民法がわかった」「憲法がわかった」それに、行政法は、地元私大の教科書を古本屋で買い込み、読んで、試験を迎えました。実務法務試験のほうは行政書士試験の後の受験でした。関連する試験と試験を組み合わせる方式(テストバッテリー方式と名付けています)で乗り切ろうという算段でした。教養試験は、国語や社会には自信があり、教師という面子に賭けてその場の勝負としました。結果は合格でした。

記述の問題では、内田貴「民法」にあった法学常識用語が出題されたり、択一の問題では、佐藤幸治の「憲法」のテキストの1節がそのまま引用されていたりして、全く運が良かったといえます。行政法に、民法と憲法、それに国語と社会の試験だと漠然と捉えただけで臨んで合格できたのです。